Evasion

フランス語とフランスワインをこよなく愛するフランス語ツアーガイドTokioのトラベルメモ

中世の面影が残るレンヌRennesの街

f:id:bonjourtokio:20180204165234j:plain


今日は、フランス語ツアーガイドのTokioです。


先日フランス、ブルターニュ地方の中核都市レンヌ(Rennes)で開かれたワイン商談会を見学した後、Rennesの街を散策してきたので、ちょっとだけご紹介します。

 

Rennesって今まで個人的には馴染みのない街だったけど、といっても、むしろ個人的に馴染みのあるフランスの町なんてごく限られてるんですが、ちょっと町の中心街を散策してみると、中世の街並みの残るけっこう感じのいい街でした。


ホテルの受付で街の見所を聞くと、地図をくれて、3か所紹介してくれた。

観光案内所、サンピエール大聖堂とそのその地区の古い街並み、そしてメディアテック。


観光案内所、Office de Tourisme

 
取り敢えず、観光案内所に行ってみることに。

f:id:bonjourtokio:20180204185812j:plain

Office de Tourismeは、15世紀に改築されたといわれている古いサン・イヴ礼拝堂の中にありました。入口はその横から。このChapelleはもともと古い病院の礼拝堂だったようです。

f:id:bonjourtokio:20180204190410j:plain

Office de Tourismeの入っているSaint-Yves礼拝堂。ゴチック様式の古い建物。

礼拝堂の中にも外にも壁面を飾る素晴らしい彫刻があるようで、ちなみに外壁にはこんな素晴らしい精巧な彫刻が。

f:id:bonjourtokio:20180205005014j:plain


観光案内所で観光地図を買って、散策に。観光地図には10 sites incontournablesとして、見所10か所が簡単な説明付きで紹介してあり、地図に番号もふってあるので結構便利です。10か所とも中心街にあって、歩いて散策できる範囲。



サン・ピエール大聖堂

まず向かったのが観光案内所から歩いてすぐ近くにあるサン・ピエール大聖堂、Cathédrale de Saint-Pierre。現在の聖堂は、16世紀から立てられ始めて、今の姿に完成したのは19世紀の半ばらしい。ブルターニュ地方でも由緒ある大聖堂の一つのようです。

正面から見ると、

f:id:bonjourtokio:20180204225233j:plain

48メートルの双子の搭は4層になってて、16世紀から17世紀にかけて積み上げられたということです。

中は、

f:id:bonjourtokio:20180204225131j:plain

大きくて厳かな感じです。

後ろを振り返ると、頭上に大きなパイプオルガンが。

 

1874年に製作設置されたいうことですが、本当に立派なオルガンでした。f:id:bonjourtokio:20180204230122j:plain

 

モルデルの門、Porte Mordelaise

次に向かったのが、大聖堂の正面のすぐ前にある、Porte Mordelaise (モルデルの門)と呼ばれている、かつての町の玄関口だった門。既に3世紀には今の場所に門があったようですが、今残っているのは15世紀に造られたもの。当時、町は城壁に囲まれていたようで、この門はその名残のようです。

 

 

f:id:bonjourtokio:20180204231614j:plain

 

門を入口から見ると、

f:id:bonjourtokio:20180204231951j:plain

入口のすぐ手前は木製の橋になっていて、鎖で持ち上げられるようになってました。お城の入口でよく見かけるヤツです。敵が攻めて来たら、橋を持ち上げて進路を遮断するアレです。

f:id:bonjourtokio:20180204235454j:plain

 


リース広場、Place des Lices

「モルデルの門」を出て、すぐ近くに、Place des Lices(リース広場)と呼ばれる公設市場の建物が見えます。毎週土曜日に市場が開かれるようで、その規模はフランスでも指折りの市場のようですね。ここで開かれる市場の歴史は1662年にさかのぼるようです。中世の頃は、この場所で騎士のトーナメントが開かれていたとか。
f:id:bonjourtokio:20180205000848j:plain


この日は蚤の市、或いは、がらくた市をやってました。
f:id:bonjourtokio:20180205004639j:plain
入場料を取るんですね!


観光案内所で買った観光地図の5番目に紹介しているのは、ブルターニュ地方議会の建物。天井に描かれた装飾画などが素晴らしい、と紹介されているので行ってみることに。


木骨造りの家、Maisons à pan-de-bois

サン・ピエール大聖堂のある旧市街界隈を歩いていてよく目につくのが、柱のむき出しになったいかにも古そうな家。アルザス地方のストラスブールなどの写真ではよく目にすることがあったけど、ブルターニュ地方にも同じような作りの家が残っているとは知りませんでした。

f:id:bonjourtokio:20180205011308j:plain

アルザス地方ではコロンバージュ造りの家(maison à colombages)と呼ばれているようですが、ブルターニュ地方ではもっぱら maison à pan-de-boisと呼んでいるようです。木骨造りで柱がむき出しになっている家。階を積み重ねることもできて、ブルターニュ地方にでは、上の階ほど道路側にせり出している造りの家が多いとか。雨がちの天気が多い土地柄という人もいるような。

f:id:bonjourtokio:20180205020742j:plain

通りに面して、柱などに彫刻などの装飾が施してある家もよく見かけました。

石材などの原料が少ない地方では、昔から比較的手ごろな木材と土でpan-de-bois の家を建てるケースが多かったようです。フランスではアルザス地方が有名ですが、ノルマンディー地方ブルターニュ地方でも、pan-de-bois造りの家がまだ結構残っているようですね。

ただし19世紀になると、こうした造りの家を街中で建てることや、建物の階を積み上げることは、防災上の理由で禁止されてしまったようです。

f:id:bonjourtokio:20180205023310j:plain

それにしてお、建物がゆがんで見えるのは、気のせいかな、レンズのせいかな?

地震の多い日本では危なくてちょっと無理でしょう。


ブルターニュ地方議会議事堂

観光地図の5番目に載っていたParlement de Bourtagne の建物です。

f:id:bonjourtokio:20180205024921j:plain

 ここはガイド付でないと中に入れないようです。定期的に有料のガイド付見学ツアーがあって、観光案内所に申込みして参加するようです。集合は観光案内所。観光案内所で見学ツアーの話は聞いてたけど、ツアーに参加しないと中に入れないとは言ってなかったので、特に気にしてなかったのだが。

ということで中は次回にお預けということです。また来る機会があればの話ですが。


日曜日の街角

日曜日のフランスの町は、ほとんど店が閉まっていて、大体どの街角も午前中はひっそりしとしているようで、Rennesの中心街もそんな感じ。ただ、いつもひっそりしている訳ではなさそうで、Tokioがいた日はたまたま(?)街のあちこちでイベントをやってました。

f:id:bonjourtokio:20180205035736j:plain

街のバス停で見かけたポスター。

郊外の展示会場で開かれていたワイン商談会を見学した後、Rennesの中心街に戻り、バスで知り合った女子学生に案内してもらった所は、そこだけ黒山の人だかりだ。町中の人が集まって来ているのではないかと思われるほど。

f:id:bonjourtokio:20180205041625j:plain

Le Marché à Manger !   グルメイベント。

Les Halles Centrales 中央市場の中庭に設営されたテントにテーブルに椅子。そして黒山の人、人、人。

f:id:bonjourtokio:20180205041740j:plain


人の群れを囲むように中庭の周囲に設営された多くの仮設スタンド。

f:id:bonjourtokio:20180205040654j:plain


仮設のワインバーも。

f:id:bonjourtokio:20180205043343j:plain


Les Halles Centrales 中央市場から少し駅の方向に歩くと、Esplanade du Générale de Gaulleと呼ばれるだだっ広いスペースがあって、そこでやってたのは自動車クラブのイベント。

f:id:bonjourtokio:20180205050250j:plain

今は懐かしいドゥーシュヴォ Deux Chevauxも。

f:id:bonjourtokio:20180205045351j:plain
さすがにフランスでも最近はこんな車が走っている光景は見られないと思いますが、一昔前はよく街中を走ってるのを見かけたものです。

日曜日の午後、店は閉まっててショッピングはできなくても、市民を退屈させない仕掛けは色々とあるようです。

 

Galette de Bretagne


ところで、TokioのBlogにはグルメリポートは出できませんが、せっかくブルターニュ地方にいるので、ブルターニュといえばガレット、ということで、翌日の月曜日のお昼、ワインの展示会場行のバス停のあったRépubliqueのすぐ近くのクレープ屋さんに入ってみました。

f:id:bonjourtokio:20180205053600j:plain
RennesのRépublique。周囲に路線バスのバス停が集中してます。

そのすぐ裏にあるクレープ屋さん、L'épi de blé、「麦の穂」。

f:id:bonjourtokio:20180205053859j:plain
明るくて、一人でも気軽に入れそうな感じの良い店でした。

Tokioが頼んだのはもちろんガレット。

f:id:bonjourtokio:20180205054859j:plain

一見物足りなそうな感じだけど、中にはジャガイモや三種類のチーズがたっぷり入っていてかなりのボリュームです。飲み物は、ガレットといえばシードルなんですけど、どういう訳か赤ワイン。

ちなみにちゃんとランチメニューもあります。ランチメニューはシードル付でした。

f:id:bonjourtokio:20180205055428j:plain

ちなみにランチメニューにあるGalette  Complèteというのは生ハムと卵とチーズの入ったガレットで、クレープ・ショコラとシードル付で10,50ユーロとなってます。Tokioが日本を出る前にユーロを交換したレートが140円なので、1500円弱といったところですね。

Tokioの注文したガレットGalette à 3 fromages 3種類のチーズ入りはお店のSpecialitéで8.9ユーロでした。

店員さんも女性も男性も皆さん感じが良い、サンパティックな人達でした。

場所も良くて、ガレットもおいしくて、とっても感じの良いお店でした。皆さんもRennesに来る機会があったらちょっと寄ってみても良いかも。

f:id:bonjourtokio:20180205062809j:plain

お昼頃には一杯だった店内も、午後2時を過ぎると空席が目立ってきます。午後3時には一回閉店するようです。


それでは、食事が終わったところで、Rennesのご案内はこの辺で。

 

最後にご参考までにTokioの泊まったホテルをご紹介しておきます。

f:id:bonjourtokio:20180205064027j:plain

Hôtel Le Florin, Rennes駅のすぐ目の前にある二つ星のホテルです。

部屋はこんな感じです。

f:id:bonjourtokio:20180205064355j:plain

Booking.comで一泊50ユーロ弱。駅に面した3階の部屋でした。
従業員も感じが良くて、お勧めです。

大きな窓からは現在工事中のRennes駅も一望できます。

f:id:bonjourtokio:20180205064939j:plain

近代的な駅に衣替えしようとしているRennesの駅。この次来る機会があったら立派な駅になっているんでしょうね。

それでは皆さんも、思い出に残る旅を。Bon Voyage !!!