ロワール地方のワインのドメーヌを訪ねて - シノンChinonのドメーヌ・デュ・コロンビエDomaine du Colombier
今日は、フランス語ツアーガイドのTokioです。
今日は、2月8日に訪れたシノンのドメーヌ、ドメーヌ・ドゥ・コロンビエ Domaine du Colombierをご紹介します。
Google Map を見ると、シノンの町とロワール河の間にあって、シノンの中心街から7kmほど、自転車だと20分程度の所。AOC Chinonの葡萄畑の広がるエリアということです。
このドメーヌは前日の午後見学する予定だった所。
前日はドメーヌのアニーさんが車でシノンの駅まで迎えに来てくれることになってたのですが、生憎の雪で道路事情が悪く、迎えに来れなくなったため、見学もャンセルとなったドメーヌ。
この日は、シノンから自転車でブルゲイユまで行って、ブルゲイユ近くのシャトーを見学した後、少し時間的な余裕があったので、シノンに戻る途中に、急遽アポなしで立ち寄ってみることにしたものです。
シノンとブルゲイユを結ぶ幹線道路、県道749号線から外れて、Google Mapを頼りに人家のまばらな曲がりくねった農道を7,8分進むと、看板が見えてくる。
門まで出迎えてくれたのは獰猛そうな2匹の猟犬。吠えながらこちらに向かってくるのを見ると、マジでヤバそうだった。足元にまとわりついてくる。
中庭の奥の建物の中から男性の声が。
事情を説明すると、前日来る予定だったのは知ってたということで、快く見学させてくれた。
ドメーヌ・デュ・コロンビエのオリビエOlivierさん
まず案内されたのがワインを醸造する作業場。部屋の壁面に赤い色のコンクリート製のタンクが並んでいる。へー、コンクリートのタンクを使ってるんだ。と思ったら、次の部屋はステンレスタンクでいっぱいだった。
コンクリート製の赤い醸造タンク
醸造所の次は、ブティックに隣接する別の作業場。
そこでは、ボトルの口にカプセルをかぶせる機械などが数台置いてある。
Olivierさんの葡萄畑は24ヘクタール。Olivierさん含めて4人で作業しているそうです。こちらの葡萄の栽培はビオではないようです。
Tokioが急遽ここを訪問したのは午後4時半近く。
他の皆さんは出払っていて、Olivierさんが一人で留守番役。
貯蔵蔵の方までは行けないということで見学は終了して、ブティックでデギュスタシオン。
ドメーヌ・デュ・コロンビエのワインのラインアップ
5時半までにはシノンに戻って自転車を戻さなければと思っていたので、時間の余裕もなく、デギュスタシオンさせていただいたのは4種類。
それがこちら。
右から順番に、粘土石灰質の土壌の特定の区画の葡萄畑の樹齢30年ほどの葡萄の木から栽培された葡萄のみで造られた2015年のワイン、樹齢50年ほどの古い葡萄の木から栽培された葡萄で造られた2014年のワイン、2013年と2016年のドメーヌの通常のワイン。葡萄はいずれももちろんカベルネ・フラン。
特に最初の二つのワインは香りと味わいにとても凝縮感があって、しかもシルキーななめらかさが心地よい。今飲んでももちろん美味しいし、まだ数年熟成させても良いらしい。
午前中に訪れたブルゲイユの「シャトー」でも感じましたが、こちらのドメーヌでもロワール地方の赤ワインの奥深さを実感させていただきました。
ロワール地方といっても、産地呼称は、シノンがAOC Chinonで、ブルゲイユがAOC Bourgueilということで、違いますが、葡萄の品種はどちらも赤ワインはカベルネ・フランCabernet Francのみ。葡萄の品種とロワール地方のテロワールと生産者のこだわりのマッチングの結実ということなんでしょうね。
ドメーヌに来ないと味わえないかもしれない印象かもしれません。
最初にデギュスタシオンさせて頂いたワインを一本お土産に持って帰ることに。
このドメーヌのアニーさんはパリ近郊のアントニーでTokioがお世話になっているリアンさんの知り合いで、Tokioはリアンさんからこのドメーヌを紹介してもらったので、お礼に手土産でも持って帰ろうということでした。
値段はなんと7ユーロちょっと! 日本で買うとどれ位するんだろう、と思わず考えてしまう。
ちなみに、Olivierさんのドメーヌのワインは日本には輸出してないようです。
ドメーヌ・デュ・コロンビエ Domaine du Colombierのホームページはこちら↓
Accueil - Domaine du colombier
見学を終了し、Olivierさんにお礼を言ってドメーヌを出たのは5時過ぎ。
どんなに遅くなっても、最悪貸自転車屋が閉まる6時までにはシノンに戻れるだろう、とは思いながらも、ペダルのピッチを速める。
一日中良く晴れていたため、路肩の雪はほとんどなくなっていた。
幹線道路である県道749号線に戻り、15分ほどでヴィエンヌ川の見える所まで来る。後は川沿いに進むだけ。
程なく、高台にシノンのお城の一部が見える。
シノンに来て二日目だけど、自転車で一日遠出して戻ってきてお城が見えると、妙な懐かしさのような安心感のようなものを覚える。中心街まであと少し。
貸自転車屋に到着したのは5時半頃。
店に入ると、ジャン・フランソワさんが、よく無事で戻ってきた、と言わんばかりに迎えてくれた。朝、店を出発する時に見送ってくれた貸自転車屋のご主人だ。日本人客を見送ってから7時間が経っていた。
e-Follow meのジャン・フランソワ・ロッシュさん
ちなみにジャン・フランソワさんの店ではセグウェイの販売もしているようです。
ホームページはこちら↓
自転車を戻した後、向かったのはヴィエンヌ川の対岸。
夕日に映えるシノンのお城の写真を撮っておこうと思ったのでした。
その写真がこちら。
そして、もう一枚。これは町の中心街側の岸辺から撮ったもの。
ちなみにこの日の朝撮った写真がこちら。ヴィエンヌ川の岸辺からのもの。
朝霧に霞んで見える橋のたもとの白い建物。
そして城壁の周りに白い雪が残るシノンのお城。
シノンは「ガルガンチュア物語」で有名なフランソワ・ラブレーの町。
そしてフランスの英雄、ジャンヌ・ダルクにゆかりのある印象的な町でした。
シノンについてはまた別の記事でご紹介します。
それでは、この辺で。皆さんも、心に残る旅を。Bon Voyage !!!